駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国

<駐在記者・真鍋武が体験したリアルな中国>仕事そっちのけで株取引に大忙し

2015/06/11 19:46

週刊BCN 2015年06月08日vol.1582掲載

 5月28日に参加したITフォーラムでの出来事。長時間の講演が続き、空席が目立ってきた。そこで終盤の講演者は、「今日は株価の変動が激しいので、株取引に熱心なお客さんは、集中するために退席したみたいだ」とユーモア溢れる発言で会場を沸かせた。奇しくもこの日、上海市場は上海総合指数が前日比6.50%安の4620.26ポイントとなり、08年1月以来の下げ幅を記録した。

 中国は今、空前の株ブーム。巷は株の話題で満ち溢れている。BCN上海支局が入居するビルでは、各社の女性従業員同士が弁当持参の昼食会を行っているが、中国人スタッフ曰く、「最近の挨拶言葉は“今日いくら儲かった?”」だという。仕事そっちのけで株取引に興じているサラリーマンも少なくない。

 年始に3000ポイント前半だった上海総合指数は、6月1日現在、4700ポイント前後で推移。経済失速に反して株価が上昇していることなどから、バブルを懸念する声もある。中国版“ブラックマンデー”が起きないかと、ちょっと心配だ。

サラリーマンもOLもスマートフォンを活用して株取引に熱中
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