今日のひとことWeb版

人類の知識を電子化

2015/02/03 15:26

 1月30日の夜、モスクワのロシア科学アカデミーに付属する図書館で火災が発生しました。火事や消火に伴う散水によって、所蔵文書の15%にあたる約100万点の文書が損害を受けたといわれています。ただし、その一部が電子化されており、原本は損失したものの、中身がデジタルデータとして残っているのは不幸中の幸いです。

 図書館は、時代を超えて、人類の知識を凝縮している宝箱。しかし、文書は火事などによる損害を受けやすいことに加え、現地に足を運ばなければ、文書を閲覧・活用することができません。もったいない! ITを使って、文書の電子化に取り組もう――。ITベンダーは世界の主要な図書館を回ってそう提案しています。

 昨年の10月、NTTデータがバチカン図書館にデジタルアーカイブのシステムを納入して、手書き文書の画像公開が始まりました。バチカン図書館は1448年に設立。歴史や法律、哲学など分野ごとに世界各国の文献を収容しています。今回、NTTデータのシステムを使い、2018年までに3000点の手書き文書を電子化して、誰でもどこからでも閲覧できる仕組みをつくっていきます。

 NTTデータにとって、バチカン図書館のデジタルアーカイブの構築は目玉案件です。これを皮切りに、世界の図書館に同様のシステムを納入し、日本のITをツールにして「人類の知識」を電子化する気運が高まっています。『週刊BCN』のインタビューでNTTデータの岩本敏男社長は、バチカン図書館の案件について熱く語っています。下記URLからアクセスして、ご一読ください。(ゼンフ ミシャ)

【記事はこちら】
<KeyPerson>NTTデータ 代表取締役社長 岩本敏男――私たちの流儀で世界のトップに立つ

メールマガジン「Daily BCN Bizline 2015.2.3」より
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