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北京の日系IT企業に危機感

2015/01/23 15:26

 先週、北京に出張しました。運悪く、その週は大気汚染がひどくて、一番悪いときには汚染度を示す空気質指数(AOI)が546まで上昇。目の前のビルが黄色く霞んで見えて、とても人間が豊かに暮らすことができる環境とは思えませんでした。

 今回の出張では、日系IT企業を中心に6社を取材しました。印象的だったのは、取材した日系IT企業が、いずれも中国ローカル市場の開拓に積極的な姿勢をみせていたことです。例えば、NSD北京法人。現地の日系企業向けITサポートには目もくれず、中国国内のローカル企業・政府に向けた自社製品の開発・研究に力を注いできました。

 上海に比べて、北京の日系IT企業がローカル市場の開拓に積極的なのは、現地の日系企業の数が関係していそうです。外務省領事局政策課によると、2013年10月時点で、中国にある日系企業の拠点数は3万1661。在外公館別では、上海総領事館の2万1630拠点に対して、北京の中国大使館が2621拠点と、圧倒的に上海が上回っています。しかも、大使館管轄内の拠点数は、2012年10月の調査で前年比60%減。北京の日系企業のITマーケットが縮小したことで、現地の日系IT企業は、ローカル企業の開拓を一刻も早く進めなければならないという危機感をもったわけです。(上海支局 真鍋武)

【記事はこちら】
NSD北京法人、中国の高齢者向け健康サービス事業に特化、2015年からプロダクトを拡販

メールマガジン「Daily BCN Bizline 2015.1.23」より
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