北斗七星

北斗七星 2014年12月8日付 vol.1558

2014/12/11 15:38

週刊BCN 2014年12月08日vol.1558掲載

▼消費税率の引き上げが見送られた。2017年の4月には、景気の状況を問わず10%にすると安倍首相は宣言したが、衆院解散、総選挙を経て、果たして宣言通りに事が運ぶか。安定した税収が見込まれる消費税を引き上げ、法人税は引き下げを目指すのが現政権の基本姿勢。企業の設備投資促進が期待できるので、IT業界にとっては追い風といえるが、このままでは画餅になってしまう。

▼財源についていえば、IT投資のための財布の在処も多様化している。最近は、外資系ベンダーを中心に、マーケティング部門の予算を狙って、デジタルマーケティングツールの売り込みが活発になっている。ある大手ベンダーによれば、大企業のマーケ予算はIT予算の2倍以上というから、ポテンシャルは大きい。

▼ただし、ここに注目しているのはITベンダーだけではない。例えばコニカミノルタは、印刷をコアにして、マーケティングのROI(投資利益率)を高めるための総合サービスを展開しようとしている。消費税の引き上げ分は社会保障の充実にあてられるはずだが、マーケ予算の使い道は、ベンダー側の提案次第で変わる余地がある。(霞)
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