それぞれの業界には、その業界特有の文化があります。一つの業界に長くいると、その文化その文化に染まります。

　IT業界の文化の一つが、新しい言葉が次々と出てくるということ。しかも、できて間もない新語をあたりまえのように使う。例えば、「クラウドコンピューティング」。今ではほかの業界でも、使っている人は多いかも知れませんが、ネットワークを表現するときに、雲の絵を使うから「クラウド」。よく考えてみれば、おかしな表現です。

　と思いながらも、記事では「クラウド」と書いてしまいます。ただ、今でも、ユーザー企業になり得るほかの業界で「聞いたことあるけど、なんで雲なの」と、疑問を抱いている人が多いのも事実です。

　JFEシステムズの西崎宏社長は、鉄鋼業のJFEスチールの元専務で、昨年6月にJFEシステムズの副社長としてIT業界に入りました。今年6月に社長に就任。今でこそ理解していますが、当初は次々と新しい言葉が出てくる文化に少しとまどったそうです。さらに、鉄鋼業と比べて、変化が激しいことにも驚いたとのこと。

　ほかの業界にいたからこそ、IT業界のよし悪しについて、長くIT業界にいる人よりも敏感。だからでしょうか。西崎氏が社長に就任し、JFEシステムズは大きく方向転換しようとしています。西崎氏に今後の戦略を聞きました。（佐相彰彦）

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JFEシステムズ　親会社との連携強化を色濃く　パッケージの有効活用で利益増へ