今日のひとことWeb版

あれから2年

2014/09/12 15:26

 日本政府が尖閣諸島を国有化してから、9月11日で2年がたちました。日中の政治関係はいまだ改善せず、尖閣諸島周辺では、中国公船による日本の領海への侵入が頻発しています。9月10日には、4隻の中国公船が侵入しました。

 現在の日中の政治関係が、日系ITベンダーのビジネスにどの程度の影響を与えているのかが気になるところですが、残念ながら、これについては正確な統計がなく、推し量るしかありません。しかし、日頃から現地で日系ITベンダーの総経理を取材している立場からは、政治の影響は多少はあるとしても、業績を大きく左右するほどではないと断言できます。

 『週刊BCN』の『中国大特集』9月8日号では、現在の市況感やビジネスの進捗について日系ITベンダー12社を取材しましたが、政治の影響で業績が不振と答えた総経理は一人もいませんでした。むしろ、ほとんどのベンダーは、安定して業績が伸びています。

 ただし、多くの日系ITベンダーは、中国の売上高がまだ数億から数十億円程度。大きな成功を収めているわけではありません。それは、日系最大手のSIerで、中国に約4000人の人員を抱えるNTTデータとて同じです。『中国大特集』では、NTTデータが中国の巨大市場をこれからどう開拓していくのかも記事にしました。(上海支局 真鍋武)

【記事はこちら】
現地ビジネスの課題と戦略を追う 巨大市場に挑み続けるNTTデータ 中国ビジネスに王道なし
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2014.9.12」より
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