北斗七星
北斗七星 2014年5月5・12日付 vol.1529
2014/05/15 15:38
週刊BCN 2014年05月05日vol.1529掲載
▼総務省のフューチャースクール推進事業に携わったあるベンダーに取材したとき、そんな事例があったという話を聞いた。児童に一人1台のタブレット端末を配備し、考えるプロセスを先生とだけでなく、子ども同士で共有することで起きた「化学反応」である。
▼子どもたちは魔法をかけられたわけではない。彼らのコミュニケーションと相互理解をITが促進したに過ぎない。しかし、人間関係の軋轢は、コミュニケーション不足に起因することが多いのも実際のところだ。ITには、人が何を考えているのかを見える化する効果がある。落ち着いて授業を受けることができなかった児童も、見える化された情報に向き合うことで勉強に楽しさを見出したようだ。
▼総務省は、「IT(情報技術)」ではなく「ICT(情報通信技術)」を用語として使う。実際に先のような改善事例があるのなら、コミュニケーションの「C」にこだわるその姿勢をもっと評価すべきかもしれない。(霞)
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