北斗七星

北斗七星 2014年4月28日付 vol.1528

2014/05/08 15:38

週刊BCN 2014年04月28日vol.1528掲載

▼牝馬限定のクラシックレース、桜花賞が開かれる阪神競馬場は、この時期、必ず満開だ。火鉢を置いたり氷柱を立てたりして、桜の開花時期を調整するのだ。今年のこのレースでは世界で勝てる牝馬が優勝した。

▼近年は、力が劣るとされる牝馬が牡馬主体のレースに挑戦して勝利するケースが増えた。競馬の世界では“女性の活躍”が顕著だ。振り返って人間さまの世界をみると、女性の社会進出が鈍い。出る杭は打たれる状況でもある。

▼世紀の大発見と目されたのは「STAP細胞」だ。理化学研究所(理研)の研究者、小保方晴子氏は、突然のごとく大輪の花を咲かせた。ところが、ねつ造疑惑が出て、数週間で花は散ってしまった。あったのか、なかったのか──。というより、研究者つぶしの印象を抱いたのは私だけか。

▼日本の労働人口は、急減する。女性の社会進出が加速しなければ、産業自体の維持が困難になる。女性がキャリアパスや大発見にトライできる環境づくりが、子どもを養育しながら働く人たちの意欲につながる。桜はすぐに散ってしまった。来年の春、小保方氏には再び美しい花を咲かせてほしい。(吾)
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