北斗七星

北斗七星 2014年4月7日付 vol.1525

2014/04/10 15:38

週刊BCN 2014年04月07日vol.1525掲載

▼連載「THE決断 ユーザーのIT導入プロセスを追う」の取材を通じて、ここ数年の間にユーザー企業の「内製化への意欲」がぐっと高まってきたように感じる。転機は、クラウドサービスやソフト開発の自動化ツールなどによる技術革新だ。マッシュアップやプログラムの自動生成を用いれば、内製化のめどがつきやすくなる。

▼内製化で最大の課題は、プロジェクトの「開発」と「運用」のフェーズで必要となる人員の数がまるで違う点にある。雇用の規制が厳しい日本では、プロジェクトの解散とともに人員をリストラするわけにもいかず、SIerへの開発委託でしのいできた。だが、ITと経営が近づくほど、自分たちの思い通りにできやすい「内製化」は避けがたい道だ。経営戦略に情報システムが密着してこそ経営のスピードアップにつながる。

▼SIerはユーザーからシステム開発能力を奪うような発想では、早晩、立ち行かなくなる。そうではなく、ユーザーの内製化を専門家の見地から支援するアプローチの過程で、クラウドやノンプログラミング時代にふさわしいビジネスモデルを確立することが求められている。(寶)
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