今日のひとことWeb版

アイデアの価値

2014/01/07 15:26

 業務を“見える化”して収益構造を改善することは、いまや企業がITソリューションを導入する際の最も一般的な動機になっています。しかし世の中には、簡単には“見える化”できない業務もたくさん存在します。

 建築事務所は、その典型といえるでしょう。原価管理が比較的容易な製造業などと違い、設計原価の大半は建築士の労務費。売っているものは、設計者のアイデア、つまりクリエイティブ能力です。その価値を査定して、適正な利益率になるように設計料を設定するのは、それほど簡単ではありません。

 INA新建築研究所は、ITの力でその難題にチャレンジしました。従来のプロジェクト管理手法では目に見えなかった事業の採算や効率が、はっきりとしたデータで目の前に突きつけられることになり、青ざめている管理職も少なくないとか。これも一つの改善効果です。

 ちなみに、新聞記者も同様の特徴をもつ職業の一つです。書いた原稿の「量」は簡単に計ることができますが、「質」を客観的な基準で数値化するのは難しそうです。ただし、少なくとも締切りを守らない記者(!)は論外ですね。(本多和幸)

【記事はこちら】
<THE決断!ユーザーのIT導入プロセスを追う>クリエイティブ業務を「見える化」 収益体質の抜本的見直しに取り組んだ設計事務所
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2014.1.7」より
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