今日のひとことWeb版
ビッグデータの落とし穴
2013/12/19 15:26
このときは、「個人情報は確実に守られる」とユーザーに説明して、いったんは沈静化したのですが、「ことの本質は、ユーザーがメリットを実感できなかったことにある」(あるITベンダー幹部)という指摘もあります。
エリアマーケティングの精度向上で、よりよいサービスを享受できるようになるのは、間違いなくユーザーのメリットなのですが、おそらくユーザーはもっと直接的なメリットを求めているのでしょう。わかりやすくいえば、GoogleやFacebook、Twitterのように、本来であればとても無料で使えるようなサービスではないにもかかわらず、ユーザーはさまざまなデータと引き替えに直接的な利便性を享受しています。
間接的な分かりにくいメリットでは、ユーザーはもはや納得しない――。いま、まさにプロジェクトが始まろうとしている社会保障・税番号制度は、将来はビッグデータへの応用が期待されています。しかし、ユーザーにわかりやすく、直接的なメリットを提供できなければ、かつての住基ネットの轍を踏むことになりかねません。(安藤章司)
【ビッグデータ関連記事はこちら】
<最先端IT国家への道標 霞が関の動きから探るビジネスヒント>7.ビッグデータ(1)
- 1
外部リンク
<最先端IT国家への道標 霞が関の動きから探るビジネスヒント>8.ビッグデータ(2)
<最先端IT国家への道標 霞が関の動きから探るビジネスヒント>9.ビッグデータ(3)
動き始めたマイナンバー制度 企業も再認識すべき 個人情報保護とセキュリティ