北斗七星

北斗七星 2013年11月18日付 vol.1506

2013/11/21 19:47

週刊BCN 2013年11月18日vol.1506掲載

▼世界展開する欧米のITベンダーは、アジアとオセアニアを総称して「アジア・パシフィック・ジャパン(Asia Pasific Japan)」と言い、「APJ」と略すことが多い。日本は市場が大きく、他国と切り離して戦略を立てて実績をみる必要があり、単独で抜き出している。アジアのなかで、日本は特別扱いの国なわけだ。

▼先日、米デルが開いたアジア、オセアニアのパートナーを集めたイベントを取材した。デルもこのエリアをAPJと呼び、日本を重要視していると思った。だが、経営幹部の口数が多かったのは中国やインド、ASEANのこと。今回のイベントも中国・成都で開いており、日本は明らかに影が薄かった。

▼「日本は魅力的ではなくなったのか?」。私の質問に米デルの幹部は、「いや、引き続き力を入れる」と言ったが、日本を語る口調は、数年前のそれとは明らかに違う。APJという略称が、いずれ「APC(Asia Pasific China)」か「API(Asia Pasific India)」に変わる。Jが消える日はそう遠くないのではないか──。そんな危機感を抱いた。日本をみる世界の目は明らかに変化している。(鈎)
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