いまさら聞けないキーワード
<いまさら聞けないキーワード>@(アットマーク)
2013/10/03 15:26
週刊BCN 2013年09月30日vol.1499掲載
Eメールアドレスのユーザー名とホスト名の間に入る記号
英語の「at」の略として使われることが多く、Eメールアドレスに採用されたことで、一般に広く知られるようになった。
例えば、keyword@abc.defg.co.jp というEメールアドレスがあるとすると、これは、「keyword」というユーザーが、「defg.co.jp」というドメインの「abc」というサーバー上に存在することを示す。つまり、@以下のホスト名「abc.defg.co.jp」は、ユーザーのインターネット上のアドレス(住所)を表し、Eメールアドレスを直訳すると「『keyword』が『abc.defg.co.jp』にいる」という意味になる。アドレス中の「@」は、必ず半角で入力しなければならない。
Eメールアドレスに@が使われるようになったきっかけは、米国のプログラマ、レイ・トムリンソンが1972年にEメールを発明した際、メッセージの送信先を明確に指定するために、「ユーザー名@ホスト名」という記述を採用したこと。トムリンソンは、マサチューセッツ工科大学で電気工学の修士号を取得した後、Bolt Beranek and Newman(現BBNテクノロジーズ)に入社。インターネットの原型となった世界初のパケット通信ネットワーク「ARPANET」関連技術の研究に携わり、これを利用してEメールのシステムを開発した。
@という記号の起源については諸説あるが、少なくとも中世には使われていたことが文献で確認されている。
Eメールアドレスに使われる前は、単価記号としての用途が一般的だった。「ボールペン10本@100円」なら、単価100円のボールペンを10本という意味になる。
ちなみに、「アットマーク」は和製英語で、英語圏では@の決まった呼び方はなく、単に「at」や「commercial at」「at sign」「at symbol」などと呼ばれる。
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