いまさら聞けないキーワード
<いまさら聞けないキーワード>FTTH
2013/09/05 15:26
週刊BCN 2013年09月02日vol.1495掲載
光ファイバーを使ったデータ通信システムやデータ通信サービス
直訳すると「光ファイバーを家庭に」という意味になる。一般的には、光ファイバーによるデータ通信システムやデータ通信サービスの総称として使われることが多い。
大容量・常時接続の通信サービスであるブロードバンドの一種で、代表的なブロードバンドであるADSLと比べると、高速・大容量の通信ができる。さらに、道路や鉄道、電話回線などのノイズの影響を受けないので、通信速度の低下や切断などのトラブルが起きにくいなどの特徴がある。
2010年、総務省は、2015年までに日本のすべての世帯で超高速ブロードバンドサービスを利用できるようにする「光の道」構想を発表し、FTTHをその中心技術に据えたが、政権交代の影響もあって現状ではほとんど進んでいない。ただし、FTTH自体は着実に普及しており、総務省によると、2013年3月現在で契約数は2385万8000件で、現時点で最も普及しているブロードバンドサービスといえる。
狭義のFTTHは、光ファイバーを一般家庭まで引き込む通信網の構築形態・サービスのことを指し、FTTP(Fiber To The Premises)ともいう。premisesは敷地という意味で、FTTPは、個人宅だけでなく、小規模なオフィスにも同様の形態で光通信システムやサービスを提供する場合の呼称だ。
また、類似の通信網形態として、光ファイバーを建物の共用部分まで引き込んで、そこから有線LANや既存の電話線を利用してエンドユーザーにインターネットへのアクセス手段を提供するFTTB(Fiber To The Building)、共同溝や電柱まで光ファイバーを引き込んで、各家庭まで既存の電話線や無線通信で接続するFTTC(Fiber To The Curb)などがあり、本来はこれらを総称してFTTxという。
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