北斗七星

北斗七星 2013年6月17日付 vol.1485

2013/06/20 15:38

週刊BCN 2013年06月17日vol.1485掲載

▼外務省によると、海外在留邦人数は118万2557人(2011年10月1日時点)で、前年同期に比べて3.43ポイント増えている。海外に進出する日本企業が増え、駐在員も増加していることが影響しているのだろう。

▼先日、マレーシアを訪れ、日系大手IT企業の現地駐在員との雑談で「駐在員手当」が話題になった。この企業の場合は、三つの項目の合計で決まっている。一つが役職や駐在する国を問わず一律で支給される手当。二つ目が役職に応じて金額が変わるもの。三つ目が生活環境やビジネスの難易度などに応じて支給される「ハードシップ手当」で、変動する。ちなみに、今最もハードシップ手当が高いのはインドだとか。

▼この話題は、以前も海外に初めて進出した他の中堅クラスの企業と交わしたことがある。だが、前出の企業よりも内容は乏しかった。前出の企業は、海外進出して50年以上も経つだけに洗練されている。日本で成長することが難しい今、世界に活路を求めて海外進出する日本企業が増えている。駐在員に対する日本企業の経営陣の期待は大きいが、成果を求めるなら、まずは駐在員の働きやすさを考えなければならない。充実した支援体制の下で、「不安はない。張り切ってチャレンジしている」と語るこの駐在員の顔を見て、そう思った。(鈎)
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