今日のひとことWeb版

人の心に訴える

2013/06/13 15:26

 積極的なM&A(企業の合併・買収)を推し進め、いまや世界35かの国と地域に拠点を展開するNTTデータは、この5月、世界約6万人の社員が共に歌う「歌」をつくりました。曲名は「NTT DATA One Song ―Shine like the sun― 」。

 社歌のような堅苦しいものではなく、まるで世界中に降り注ぐ太陽の光のような普遍性のなかに共通点を見出す試みです。

 歌づくりのヒントになったのは、岩本敏男社長の故郷、長野県の「信濃の国」という歌。長野県は四方を山に囲まれ、異なる文化圏の集合体などといわれることがありますが、岩本社長が「この歌を歌えれば長野県人」というほど、地元に浸透している歌だそうです。

 言葉や宗教、文化が異なる世界中の社員から集めた歌詞を編集し、さらに各国語に翻訳。こうした普遍性のなかに「One NTT DATA」の一体感を見いだし、これを「One Song」という歌に託すことで、世界規模のM&Aの相乗効果を高めていきます。企業を動かすのは、突き詰めれば「人」。人の心に訴えることも、企業経営の重要な要素です。(安藤章司)

【関連記事はこちら】
NTTデータ 社長 岩本敏男 グローバルビジネスをさらに伸ばす
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2013.6.13」より
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