今日のひとことWeb版

SLの聖地に医療の灯

2013/05/29 15:26

 SLに乗って取材に行くという、めったにないチャンスを逃してしまいました。

 先日、事例取材で静岡県の川根本町に行ってきました。静岡市と山間部にある川根本町を結ぶ大井川鐵道には、いまも昔ながらの蒸気機関車が走っていて、川根本町駅は鉄道ファンの聖地だそうです。勉強不足の私はその事実を把握しておらず、静岡市から普通の電車に乗り、川根本町に着きました。残念です……。

 ……気を取り直して説明を続けますが、川根本町はSLだけでなく、きれいな自然に恵まれ、周辺には温泉もあって、のどかな観光地として人気を集めています。しかしその一方で、ここで暮らす町民の生活は決してらくではありません。

 とくに問題になっているのは、医療です。山間部の川根本町には、若い医師がなかなか来てくれません。地元でがんばっているベテランの医師たちは必死に後継者を探していますが、なかなか見つからない。なかには休診に追い込まれたり、存立さえ危うくなったりという病院が出てきていました。

 ここで救世主になりそうなのが、ITの利活用です。いやしの里診療所は、富士通の電子カルテなどを導入して、「仮想総合病院」の構築を進めています。SL(電車でもいいのですが……)に乗って都市部に行かなくても高度医療を受けることができる仕組みを実現しています。(ゼンフ ミシャ)

【記事はこちら】
<THE決断!ユーザーのIT導入プロセスを追う>ICTを活用して「仮想総合病院」 山間部で高度医療を実現
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2013.5.29」より
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