いまさら聞けないキーワード
<いまさら聞けないキーワード>ローカライズ
2013/05/09 15:26
週刊BCN 2013年04月29日vol.1479掲載
ソフトウェアを特定の地域で利用できるようにすること
直訳すると「地域化」。汎用もしくは特定地域で利用されているソフトウェアを別の地域でも利用できるように、言語や文化、商慣習などに適合させることを指す。「ローカライゼーション」ともいう。
海外のソフトウェアをそのまま輸入しても、言語や文化の違いから、ユーザーが十分に活用することは難しい。そこで、言語の翻訳や法令、商慣習などをその地域に合わせてソフトウェアを修正する。例えば、海外の帳票ソフトを日本版にローカライズするときには、日本語に翻訳するだけでなく、時刻や通貨を対応させたり、日本独特の帳票文化である罫線や、枠の角を丸めるなどの要素を組み込んだりする。また、日本版にローカライズする際には、ひらがな・カタカナ・漢字のそれぞれを入力することができる日本語入力システムを組み込むケースが多い。
一般的には、ローカライズの前段階として、ソフトウェアをさまざまな地域で利用するための設計や仕様を組み込む「国際化(internationalization)」を行い、その後、特定の地域で利用できるようにローカライズする。また、ローカライズによってソフトウェアの対応する地域の範囲を広げて、利用者が使用する言語に合わせて設定を切り替えることができるようにすることを「多言語化」と呼ぶ。
ローカライズをコンピュータ上で表すとき、「l10n」と記述する場合がある。これは、localizationの「l」と「n」の間に10文字あることをもじって簡略化した表記方式だ。同様に、国際化(internationalization)では、「i18n」、また、多言語化(multilingualization)は、「m17n」と記述することがある。ただ、簡略化して表記した場合も、声に出して読むときには、普段通り「ローカライズ」「国際化」「多言語化」と発音することが多い。
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