いまさら聞けないキーワード

<いまさら聞けないキーワード>RFP

2013/04/18 15:26

週刊BCN 2013年04月15日vol.1477掲載

【RFP(Request for Proposal)】
ユーザー企業が情報システムの導入にあたってITベンダーに提案を依頼すること、またはその文書

 直訳すると「提案依頼書」。ユーザー企業が情報システムの導入を検討する際に、目的に沿ったシステムを調達するために、ITベンダーに対して具体的な提案を依頼すること、またはその内容を記載した文書を指す。

 ユーザー企業の情報システム部門担当者などが、新たに導入するシステムのハードウェアやソフトウェア、導入の目的、必要な機能、サービスの概要、納期、予算など、依頼する内容を明確にして文書としてまとめてITベンダーに提出する。ITベンダーは、この文書の内容からユーザー企業にとって適切なシステムを提案。ユーザー企業は、複数の提案のなかから最も適切なものを選定し、その後、実際に調達する。

 RFPは、ユーザー企業とITベンダーの間の意思の疎通を円滑にする。口頭の説明だけで情報システムを導入すると、不必要な機能の搭載で予想外のコストがかかってしまったり、導入期間が長くなってしまったりする恐れがあるが、RFPを活用すれば、ユーザー企業はシステムの要件を明確に伝えることができ、ITベンダーはユーザーの意向に沿ったよりよい提案を行うことができる。

 大規模のシステムを抱える大企業にはRFPが浸透しており、情報システム部門の担当者などが作成している。しかし、情報システム担当者がいない、もしくは不足している中堅・中小企業(SMB)では、RFPの作成が困難なケースが多い。このためITベンダーは、企業のRFP作成を支援するコンサルティングサービスを提供している。

 RFPと混同されがちな用語に、RFI(Request for Information)がある。RFPが具体的な提案を要求するのに対して、RFIは製品カタログや導入事例集など、基本的な情報の提供を要求するものだ。
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