北斗七星

北斗七星 2013年3月25日付 vol.1474

2013/03/28 15:38

週刊BCN 2013年03月25日vol.1474掲載

▼太平洋戦争中、日本海軍大尉「小堀」と現地女性の悲しい愛の物語を小説にした「メナムの残照」。この原作を映画にした「サンセット(クーカム/メナムの残照)」が、4月に上映される。映画の挿入曲「Yusuke Namikawa」が、タイの市街を走る電車内のサイネージから流れるたびに、多くの女性が繊細な歌声に聞き惚れているそうだ。

▼タイの航空往復便に乗ると、タイ人の家族連れの多さに驚く。昨年1~7月の日本渡航者は、過去最高の約15万人。前年同月比で2割増えた。2011年に新政権が最低賃金を引き上げ、バンコクでは中国の大連並になったのも影響している。

▼タイ人は、日本を観光地としてだけでなく、ビジネス面でも期待する。洪水問題が収束し、「尖閣問題」以降、日本企業がタイに目を向け、タイへの投資額も急増中で、経済が活況へ向かいつつある。

▼製造業を中心にタイへ進出するわけは、この国をアジア周辺国の要衝と捉えているからだ。ベトナムやカンボジア、ミャンマーなどを次の工場立地の候補として狙いを定める。日系企業向けタイ国内ビジネスは“特需”を生む。これと並行し、タイが日系IT産業の要衝になる日も近いと思える。(吾)
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