いまさら聞けないキーワード
<いまさら聞けないキーワード>キャッシュ
2013/01/24 15:26
週刊BCN 2013年01月21日vol.1465掲載
頻繁に使用するデータを高速な記憶装置に一時保存してコンピュータの動作を高速化すること、または記憶したデータそのもの
頻繁に使用するデータを高速で転送できる記憶装置に一時保存して、いちいち記憶装置から読み出す時間を省いて高速化すること、またはそのための記憶装置や保存したファイル自体をいう。一般には、CPUとメインメモリ(主記憶装置)の間にあるキャッシュメモリのことを指す。コンピュータの動作がスムーズになるので、ユーザーが感じるストレスを軽減することができる。
キャッシュメモリは、メインメモリよりも高速にデータを転送するメモリで、繰り返し使うデータを自動的に一時的に保存・蓄積して、メインメモリでのデータ処理を省いて高速処理する。ユーザーはふだんはキャッシュを意識することがないが、これはキャッシュメモリが自動で動作するからだ。
これに対してメインメモリは、キャッシュメモリでは処理できない容量の大きなデータを処理する。キャッシュメモリより処理速度は遅いものの、ハードディスクドライブ(HDD)よりは高速で処理できる。
データ処理の速度は、記憶装置の容量が小さいほど高速で、キャッシュメモリ、メインメモリ、HDDの順で速い。容量はその逆だ。よく使われるたとえだが、CPUを頭脳、キャッシュメモリを机、メインメモリを本棚、HDDを図書館と考えるとわかりやすい。
インターネットでは、一度閲覧したウェブページのデータをHDDに一時保存するが、これらの保存ファイルはウェブキャッシュと呼ばれる。キャッシュメモリやメインメモリでは、コンピュータの電源を落とすと一時保存したデータが消去されるが、ウェブキャッシュの場合は電源を落としてもファイルがHDDに残って蓄積される。このため、キャッシュを手動または設定で削除しないと次第にデータが肥大化し、ウェブページへのアクセスが遅くなってしまうことがある。
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