いまさら聞けないキーワード

<いまさら聞けないキーワード>DHCP

2013/01/17 15:26

週刊BCN 2013年01月14日vol.1464掲載

【DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)】
ネットワークに接続するコンピュータにIPアドレスなどの情報を自動で振り分ける通信規約

 インターネットやイントラネットに接続するコンピュータに対して、IPアドレスなどの設定情報を自動的に割り当てるプロトコル(通信規約)をいう。設定作業が不要になるので、詳しい知識のないユーザーでも簡単にネットワークに接続できる。

 コンピュータがネットワークに接続するためには、識別番号であるIPアドレスなどの設定情報が必要だ。IPアドレスは、番号を重複して利用できないので、企業で複数のクライアントをネットワークに接続するときには、一つひとつに個別のIPアドレスを振り分けなければならない。クライアントの数が多ければ、手動で設定するのに手間がかかるが、DHCPを利用すれば設定情報を自動で割り当てるので、手間を軽減できる。また、利用状況に合わせて柔軟に割り当てるので、使用するIPアドレスの競合を防ぐ。

 設定情報の割り当ては、DHCPの機能をもつサーバーとクライアントの間で行う。ネットワーク接続時に、DHCPサーバーにクライアントがアクセスして、必要な情報の割り当てを要求。DHCPサーバーは、あらかじめ登録しておいたIPアドレスで、現在使用していないものをクライアントに割り当てる。クライアントがネットワークを遮断したときには、DHCPサーバーがIPアドレスを回収し、ネットワークに接続した別のクライアントに再割り当てする。IPアドレスのほかにも、ネットワークの出入り口となるデフォルトゲートウェイ、識別数値であるサブネットマスクなどの情報を配布できる。

 DHCPは、一般にIPv4(インターネットプロトコルの第4版)で使われることから、DHCPv4とも呼ばれる。最新版のIPv6では、DHCPサーバーなしでIPアドレスを取得できる。このため、DHCPv6では、ネットワーク接続に設定情報が必要な場合、IPアドレス以外のドメイン名などが使用される。
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