いまさら聞けないキーワード
<いまさら聞けないキーワード>クアッドコア
2012/12/13 15:26
週刊BCN 2012年12月10日vol.1460掲載
プロセッサコアを4基内蔵するCPU
一つのパッケージに、プロセッサコアを4基(=Quad)内蔵したCPU。複数の処理や負荷の大きい処理を高速で実行することができる。パソコンだけでなく、近年はスマートフォンやタブレットなど、小型・高機能のハードウェアにも搭載されるようになってきた。
複数のプロセッサコアを内蔵するCPUのことをマルチコアというが、このうち2基のコアを内蔵するものをデュアルコア、4基を内蔵するものをクアッドコアという。これに対して、プロセッサコア1基のCPUをシングルコアという。
複数の作業を同時並行で処理する場合、シングルコアだと一つのコアですべてに対応しなければならないが、4基のコアをもつクアッドコアなら、それぞれのコアに処理を振り分けることで、高速で実行することができる。また、負荷のかかるアプリケーションを実行する場合でも、並行処理によってスムーズに動作する。クアッドコアに対応したアプリケーションを使用するときに、その性能を最大に発揮する。
しかしクアッドコアは、一つのパッケージに4基のプロセッサコアを収めるので「製造コストや製品価格が高い」「パッケージサイズが大きい」「消費電力が大きい」などの不利な点もある。
例えば、画像や動画の編集やエンコードなど、負荷のかかる作業を頻繁に行うユーザーは、クアッドコア搭載のハードウェアを利用するメリットを享受することができるが、メールやインターネットの閲覧、簡単な文書ファイルの編集などが中心のユーザーには、クアッドコアの性能は必ずしも必要とはいえない。仮にクアッドコアを使用しても、ムダなコストだけがかかってしまう懸念もある。したがって、用途に合ったコア数のCPUを選択することが大切だ。
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