調査会社のシード・プランニングによると、電子黒板と教育用タブレットで構成する教育ICTハードウェア市場は、2016年には1038億円の規模になる見込みです。内訳は、教育用タブレットが1000億円、電子黒板が38億円。この市場は、2009年までは電子黒板の約10億円に過ぎませんでした。今後、継続して成長を期待できる新興市場だといえます。

　ただし、外的要因に左右されやすい市場なので、まったく異なる経過をたどるかもしれません。例えば、国の予算がつくことで一時的に大幅に成長をみることもありますし、逆に予算がつかず、本当に必要なところにしか売れないために、小幅の成長にとどまるなど、政治によって直接左右される不安定さがあります。

　市場開拓と安定的な収益確保のために、いくつかのITベンダーは、教科書会社からのコンテンツ供給など、業種を越えた連携や、生涯教育や企業内教育へのノウハウの転用に取り組んでいます。（信澤健太）

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