今日のひとことWeb版
やはりコスト削減?
2012/10/04 15:26
ITベンダーからみれば、最新技術を駆使し、「ぜひとも御社の売り上げや利益を増やす戦略的投資を」と提案したいところですが、国内の成熟市場にいるユーザーにはリスクを取りにくい事情もあるようです。
キヤノンマーケティングジャパンが10月17日に開設する2300ラック相当の大型最新鋭データセンター「西東京データセンター」は、開業を前にして、すでに収容可能量を上回る3000ラック相当の引き合いが来ているとのこと。
旧世代のDCでシステムを運用しているユーザーは、新世代のDCへサーバーを移すだけで、仮想化や高集積化の恩恵によって、運用コストが2~3割下がるそうです。キヤノンMJは、こうした「引っ越し需要」をつかんだ格好です。
しかし、日本の情報サービス市場全体で考えると、旧世代のDCの商売が厳しくなり、新世代へ移行するだけなので、市場のパイが増えたことにはなりません。
このまま何も手を打たなければ、単純にユーザーが支払うIT費用の総量は減ってしまいます。やはり、「戦略的投資」を引き出す魅力ある新しいサービス開発が欠かせないといえそうです。(安藤章司)
【キヤノンMJの最新鋭西東京DCの記事はこちら】
キヤノンMJ、新DCを10月17日に全面開業、2010年代後半までに完売手応え
- 1
関連記事
キヤノンMJ、10月新設の「西東京DC」を中核にアウトソーシング事業を強化