いまさら聞けないキーワード

<いまさら聞けないキーワード>ワークステーション

2012/09/13 15:26

週刊BCN 2012年09月10日vol.1447掲載

〈一般的な解釈は…〉専門業務に特化した小型の高性能コンピュータ。

 「ワークステーション(workstation)」とは、情報処理を行うコンピュータの一種で、製品設計といった専門業務に特化した小型の高性能マシンを指している。デスクトップパソコンとほぼ同等の大きさのきょう体で、ユーザーのデスク周辺に設置して使用される。

 ワークステーションは、コンピュータを使って製品の設計を行うCAD(キャド)やグラフィックデザインなどの専門職に携わるユーザーを主なターゲットとして、一般業務に使われるパソコンよりも高いパフォーマンスを実現している。

 CPUやグラフィックスを高性能にすることによって、データを高速処理し、長時間にわたって安定して稼働する。さらに、大きなメモリ容量や高解像度のディスプレイ、複数の画面から成るマルチディスプレイなどを備えて、パソコンのハイエンド機種との差異化を図っている。

 ワークステーションは、1980年代に登場した。当初は、ハードウェアに依存せず、移植性にすぐれたUNIXをOS(基本ソフト)に採用したものが主流だったので、UNIXのノウハウをはじめ、利用するには高度な専門知識が必要だった。1990年代の後半あたりからは、一般のパソコンで使われるマイクロソフトのWindows OSをベースにしたものが増え、使いやすいワークステーションが多くなってきた。

 ワークステーションは、製造業の企業を中心にごく一部のユーザーを対象とするので、市場が比較的限られている。調査会社のIDC Japanは、ワークステーションの国内市場の規模を400億円前後とみている。

 ちなみに、ソニーの高性能家庭向けゲーム機「プレイステーション」の製品名は、ワークステーションから派生したものだという説がある。
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