今日のひとことWeb版
財政のピンチにITの出番
2012/08/30 15:26
ITビジネスの視点からみれば、この課題を解決することこそがITの役割。今後、医療のあらゆる場面でITを積極的に活用し、生産性を高めていくシーンがより一段と増えるはずです。
しかし、現実に目を向ければ、医療分野のITシステムの中核的存在である電子カルテ一つとっても、大規模病院での直近の普及率は約61%。中小規模病院や診療所に至っては約22%という状態で、IT化はなかなか進んでいません。
医療費削減に向けては、例えばレセプト分析システムによる安価なジェネリック医薬品の利用促進や、慢性期の在宅医療や介護サービスでの遠隔医療ネットワークの構築、スマートデバイスを活用したフリーロケーション医療などの動きが徐々に具体化しています。
7月末に国が決定した「日本再生戦略」は、「医療・介護」を重点分野の一つに位置づけ、政策や予算措置の検討も始まっています。ITの活用を課題の解決につなげることは、財政のピンチを情報サービス業のビジネスチャンスに変えることでもあります。(安藤章司)
【レセプト分析の取り組みの記事はこちら】
みずほ情報総研、医療・健康情報分析ソフト「healthage」を提供
- 1
関連記事
みずほ情報総研、医療・健康情報分析ソフトと分析支援サービスを提供
ジャストシステム、医療機関向けスマートデバイスアプリ、医療用語を22万語収録
<医療市場特集>進化を求められる 医療IT市場 医療機関の連携が必須に