いまさら聞けないキーワード

<いまさら聞けないキーワード>ファームウェア

2012/08/23 15:26

週刊BCN 2012年08月13日vol.1444掲載

〈一般的な解釈は…〉電子機器でハードウェアを制御するソフトウェア。

 「ファームウェア」とは、パソコンやデジタルカメラなどの電子機器でハードウェアを制御するソフトウェアを指す。英語表記は「firmware」で、「firm」は「固定」を意味する。ハードウェアのROM(読み出し専用メモリ)の部分などに組み込まれる。他のソフトウェアと異なり、簡単に書き替えを行うことができないことから、ファームウェアと称される。ハードウェアとソフトウェアの中間的な存在ともいわれる。

 ファームウェアは、パソコンをはじめ、周辺機器やデジタルカメラ、携帯電話、家電製品などの電子機器に搭載されており、ハードウェアに最も近い部分として、機器の基本的な制御を行う。OSやアプリケーションなど、他のソフトウェアはユーザーが自由に書き替えや入れ替えを行うことができるが、ファームウェアを勝手に入れ替えたりすれば、機器の制御ができなくなってしまうことがある。

 ファームウェアを組み込んだ機器を開発・販売するメーカーは、機器の使い勝手の向上を目指して、定期的にファームウェアを変更し、ハードウェア制御機能の修正や追加を行った最新版をユーザーに提供する。ユーザーは、例えばデジタルカメラ用ファームウェアの最新版をメーカーのサイトからダウンロードすることによって、手持ちのカメラをより快適に使うことができる。

 代表的なファームウェアの例として、「BIOS(バイオス、Basic Input/Output System)」がある。BIOSは、パソコンの周辺機器の基本的な入出力システムで、パソコンを起動するときに実行される。BIOSの基本機能は、記憶媒体を読み書きするディスクドライブや画面表示機能を提供するビデオカード、キーボードなどを制御することにある。
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