旅の蜃気楼
侮るなかれ、ミャンマーの潜在能力
2012/08/09 19:47
週刊BCN 2012年08月06日vol.1443掲載
▼街を歩いて驚き、ホテルやレストランで驚き、トイレに入って感心し、次々と新鮮なサプライズが更新されてゆく。人々の民度の高さを感じる。ただし、ソフト会社を訪問をすると、開発環境は貧しい。きっと開発者の技術レベルも、開発の仕組みもまだ入り口だろうなという印象を抱いた。2000年代前半の中国で訪ねた開発会社のレベルと同じくらいと思える。
▼ミャンマーは現在、日進月歩で進化している。円と現地通貨のチャットとの両替の方法や為替レートも変化している。例えば、7月18日現在の空港にある両替所は1ドル=860チャット、ホテルは800チャットで、空港が有利だ。事前情報では「空港の両替レートは最悪」とあった。街の写真を例にとってみよう。どの国の街にもいろいろなレベルがある。そのうちのどの写真を見るかで、受ける印象はさまざまだ。掲載した交差点の写真は、平均的な街の風景といってよい。クルマ文化で、自動車の数が多い。ヤンゴン市内にオートバイが走っていないのは、禁止されているからだ。建物は狭い道幅の両側に古くて壊れそうな5階建て雑居ビルもある。五つ星ホテルともなると、中国の五つ星のそれと比べても劣らない高水準のサービス度だ。先進国との経済交流が盛んになると、ミャンマーはアジアにおける“おもてなしニッポン”の競争相手になるのではないか。早い時期にミャンマーの潜在能力を認識しておこう。(BCN社長・奥田喜久男)
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