今日のひとことWeb版
恐るべし、スマートフォンの底力
2012/07/19 15:26
ネットとの親和性が極めて高いISPのITインフラをクラウドサービスに応用し、迅速に高品質なサービスを立ち上げたことから、ISP系クラウドのユーザーは順調に増えている。しかし、実はISPをクラウドへ走らせた背景には、スマートフォンの存在がある。
スマートフォンは、基本的に個人で使うもの。家族みんなが1台ずつ使うと、通信費がかさんでしまう。そこで見直しの対象になるのが、これまで使ってきた固定系のネット通信サービス。これを無線系のサービスに移行するユーザーが多くなっているという。
しかし、固定系のネット通信サービスは、ISPの主力事業だ。ここを脅かされてはならじとばかりに、体力のあるISPはクラウド事業をはじめとする新規事業を立ち上げることで、ネット接続事業が先細りにならぬようにしているというわけ。
これまでISPは、メールやホームページ、ブログなど、さまざまな付加サービスを提供することでユーザーをつなぎとめてきたが、今はもう、Google、Facebook、Twitterというグローバルサービスが登場し、特定のISPに依存しなくても済むようになった。これもISPにとっての不安材料だ。
もとをたどれば、iPhoneの登場をきっかけにスマートフォンがブレーク。日本の“ガラケー”が惨敗を喫し、さらにスマートフォンのGPS機能はカーナビ業界をアプリ開発へと走らせた。そして、ついにはISPの固定系ネット接続サービスまで圧迫される。恐るべし、スマートフォンの底力。(安藤章司)
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