北斗七星

北斗七星 2012年7月2日付 Vol.1438

2012/07/05 15:38

週刊BCN 2012年07月02日vol.1438掲載

▼日本におけるインターネット普及の第一人者、伊藤穣一氏がニューヨークタイムズ社の社外取締役に就任した。タイムズ社のトップは、「デジタル時代に適合した事業構造への転換を進めていくうえで、貴重な助言をしてくれるはず」と期待している。

▼伊藤氏と最初に出会ったのは2008年7月29日から8月3日にかけてクリエイティブ・コモンズが札幌で開催した「iCommons Summit」の会場だった。彼は、行動と考え方が日本人離れしていて、恰好いい。そして昨年9月にはMITメディアラボの所長に就任し、今回の社外取締役就任につながる。伊藤氏の行動は、時代を動かすといっても過言ではない。

▼彼は、クリエイティブ・コモンズの創設者で『CODE-インターネットの合法・違法・プライバシー』の著者ローレンス・レッシグが率いる合理的な著作権利用の拡大を、世界のインターネット利用者に呼びかけると同時に、デジタルガレージなどの企業で、インターネット事業を形づくっているところが、評価できる。タイムズ社が伊藤氏の助言をどのように生かすか、注意深く見守りたい。(直)
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