いまさら聞けないキーワード
<いまさら聞けないキーワード>ウルトラブック
2012/07/05 15:26
週刊BCN 2012年07月02日vol.1438掲載
「Ultrabook(ウルトラブック)」は、米国大手半導体メーカーのインテルが登録した商標である。インテルは、プロセッサに「Intel Core」を搭載し、高性能ながら薄型で軽量のノートパソコンに、ウルトラブックのロゴマークを付与する。
インテルは、ロゴマークを付与するにあたって条件を定めている。Coreプロセッサを搭載するほか、休止状態から数秒でシステムが起動することや、厚さが21mm以下であること、バッテリが5時間以上駆動することなどが、その条件だ。その意味で、ウルトラブックは「タブレット」や「スマートフォン」など、情報端末のカテゴリを指す一般名称とは性格が異なる。
2011年5月のIT総合展示会「COMPUTEX TAIPEI」で、インテルはウルトラブックの構想を発表した。ウルトラブックを提唱することによって、薄型・軽量であるタブレットと、性能を重視しているノートパソコンのそれぞれの特徴を融合させる新型端末の開発を促すことが狙いだ。
インテルは、Windowsパソコン用プロセッサの提供をビジネスの柱としている。しかし、ここ数年、ユニークな使い勝手やデザインで人気を集めるアップルの端末が普及し、Windowsパソコン市場は縮小しつつある。インテルはウルトラブックで、アップル製品に匹敵する性能やデザイン性をもつ端末の開発を促進し、プロセッサ事業の維持・拡大を目指している。
主要パソコンメーカーも、ウルトラブックがアップル製品の“対抗馬”になる可能性があるとみて、相次いで条件を満たす製品を開発し、市場に投入している。
ちなみに、Ultrabookの「ultra」は、「極度の」とか「超」の意味である。
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