今日のひとことWeb版
OBCのクラウド展開に動き
2012/06/12 15:26
クラウド/SaaS市場は拡大の一途をたどり、調査会社のミック経済研究所は、2010~14年度までの年平均成長率(CAGR)を15%弱と予測しています。OBCが開発する統合基幹業務システム(ERP)の領域もクラウド化が進展するとみられています。
OBCは、主戦場とする中小企業向け市場で、長年トップの座を守り続けてきました。近年は中堅企業向け市場でも勢力を拡大しています。大きな影響力をもつ独立系ソフトウェアベンダー(ISV)であるからこそ、『週刊BCN』はOBCのクラウド事業の展開に注目してきたのです。
6月に入って、OBCは一つの答えを提示しました。日本マイクロソフトと中堅企業向けクラウドサービスの販売で協業。「Microsoft Windows Azure Platform」を開発・提供基盤としたクラウドサービスの提供を発表したのです。協業の第一弾として、ERPパッケージ「奉行V ERP」の顧客向けに「奉行クラウドオプション」製品群を市場に投入しました。オンプレミスの「奉行V ERP」とパブリッククラウドの「奉行クラウドオプション」を組み合わせたいわゆるハイブリッドクラウドでサービスを提供します。
協業の内容は、あくまでも基幹業務を補完する機能のクラウドサービス化です。OBCの和田成史社長は、「奉行V ERP」のクラウド対応については明言を避けています。第二弾以降のサービス展開については不明ですが、当面はハイブリッドクラウドを志向したものとなりそうです。(信澤健太)
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OBCと日本マイクロソフト クラウドサービスの提供で強力タッグ ハイブリッドクラウドでサービスを提供
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