今日のひとことWeb版
SEのビジネス言語は「プログラムコード」
2012/05/31 15:26
行き過ぎたウォーターフォール型システム開発の弊害について、「本来、SEの仕事はキングファイル50冊分にものぼる仕様書を書くことではなく、先進的な情報サービスを開発することにある」と、アンチテーゼを示しながら述べました。
この言葉の背景には、地銀や証券業界ですでにデファクトスタンダードになりつつある共同利用型のシステムの他業種への拡大や、GoogleやFacebookなど、アジャイル型開発を生かしてすぐれたソフトサービスを迅速に開発するベンダーに技術力で負けてしまいかねないという警鐘の意味合いもあります。
さらに、顧客が求める仕様ありきの受託型ソフトビジネスでは、SEはどうしても「仕様書」重視になってしまい、山のような紙のファイルが積み上がってしまう。一方で、原則としてベンダー側がシステム開発の主導権を握る共同利用型やクラウド型サービスのシステムであれば、浜口会長が指摘する通り、SEは本来の強みである「プログラムコード」という“言語”によってコミュニケーションを取り、SI技術を高めることに力を向けられる、というわけです。
御用聞きの時代は終わり、技術者としてのSEが本来の力を発揮して、国際競争力をもつようになるという本当の意味での情報サービスベンダーへの進化を、日本の情報サービス業界に呼びかけたものといえそうです。(安藤章司)
>> 情報サービス産業協会(JISA)
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毎日発行しているメールマガジン「Daily BCN Bizline」の冒頭を飾る「今日のひとこと」をWebに転載したものです。IT業界紙「週刊BCN」編集部の記者がIT関連のニュースや業界動向について、日々の取材の合間に感じたことを思いのままに綴ります。
※本コラムの内容は筆者の個人的感想に基づくもので、BCNおよび週刊BCN編集部の公式見解ではありません。
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