北斗七星

北斗七星 2012年5月14日付 Vol.1431

2012/05/17 15:38

週刊BCN 2012年05月14日vol.1431掲載

▼データセンター(DC)事業を展開する国内主要7社のキーパーソンが集う座談会を開いた。今や、企業が使うサーバーの大半はDCに置かれている。全国規模で電力事情がひっ迫する状況にあって、DCの動きは目が離せない。

▼座談会に出席したDCのうちの数社は「電気料金が値上げされたら、顧客にその分を転嫁する」という。それでも、社内にITシステムを置くよりも、DCに配置したほうが消費電力や電気料金を下げる効果はある。ただ、電気料金値上げがIT投資を鈍らせることにならないか、不安は残る。

▼DCの役目は、企業のITシステムを預かることにとどまらない。アプリケーションを提供するITベンダーがクラウドサービスを提供する場合の基盤の役目も担っている。電気料金の値上げは、「場所貸し」産業に限らず、サービス自体の料金アップにつながり、ユーザーを圧迫する。

▼IT投資やITの利活用が鈍れば、産業の発展が遅れることになる。国や電力会社に要望したい。特例措置としてDC向け電気料金の値上げを即刻中止してほしい。IT化の進展を止めるのは、わが国の自殺行為となるからだ。(吾)
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