いまさら聞けないキーワード
<いまさら聞けないキーワード>テザリング
2012/05/10 15:26
週刊BCN 2012年05月07日vol.1430掲載
通信用語の「テザリング(tethering)」とは、スマートフォンがもつ通信機能を活用し、スマートフォンをモデムとして使うかたちで、パソコンやゲーム機などの端末をインターネットに接続することを指している。「つなぐ」を意味する英語の動詞「tether」に由来する用語である。
スマートフォンが備えている通信機能は、本来スマートフォン自体をインターネットに接続するのが一般的な用途だ。一方、テザリングでは、その通信機能を借用して、スマートフォンそのものではなく、スマートフォンを通じてパソコンなど他の機器をインターネットにつなぐ仕組みである。テザリングを使えば、ノートパソコンやタブレット、ゲーム機など、複数の端末をスマートフォン1台でインターネットに接続することが可能となる。
テザリングを活用すれば、複数の端末のインターネット接続を一本化したり、回線のコストを下げたりすることができる。しかし、テザリングは通信速度が比較的遅いので、大容量のデータ通信には向いていないのがデメリットだ。また、多くのユーザーがテザリングを使えば、回線がひっ迫する恐れがあることから、テザリングを許可しない通信キャリアもある。
日本では、2011年、KDDI(au)やNTTドコモがテザリングを解禁し、テザリング機能を備えたスマートフォンをラインアップしている。一方、ソフトバンクはテザリングを許可せず、ソフトバンクのスマートフォンではテザリングを行うことができない。
- 1
関連記事
<Industry Chart 業界の今を俯瞰する>法人向けスマートフォン 2016年までに6倍弱の伸び 「周辺」にもビジネスチャンスあり