今日のひとことWeb版
Googleの思い通りにはさせない中国
2012/03/08 15:26
中国でも、Androidスマートフォンは急速な勢いで売れ始めていて、華為技術(ファーウェイ)や中興通訊(ZTE)をはじめとする中国大手通信機器ベンダーは、こぞって新製品を投入しています。
でも、落ち着いて考えると、アプリやコンテンツを配信する「Google Play」(旧Android Market)って、中国では一部で制約を受けていて、不安定だったような気がするのですが……。
奇虎360科技は、ここに目をつけたようです。同社は原則無料のセキュリティソフトを通じて、中国で約4億人の顧客ベースをもっています。この層に向けて、独自にアプリやコンテンツを配信するプラットフォームを開設しようとしているのです。つまり、自前で「Google Play」的なものをつくる、というわけです。
Androidは受け入れたけれど、ある意味スマートフォン向けサービスの根幹であるアプリやコンテンツの配信プラットフォームは、Googleひとりには握らせない――こんな巧みな戦略が見え隠れします。
振り返って、日本は自由主義ですので、とくにIT分野では、こうした非関税障壁にも似た制約はずいぶんなくなってきたように思います。むしろなくなりすぎて、Googleに対抗するサービスがなかなか育たないというところは、痛しかゆしなのですが。
ちなみに奇虎360科技は、昨年3月にニューヨーク証券取引所に株式上場を果たした実力派のネットサービスベンダーです。(安藤章司)
【記事はこちら】
ACCESSPORT、中国大手ネット企業Qihoo 360と業務提携、Androidコンテンツ流通を促進
- 1
関連記事
キングソフト/ACCESSPORT 「日本と中国の間」でビジネスを展開 「ソフトのサービス化」への対応検討へ
ACCESSPORT、動画ダウンロード・変換機能などを搭載した最新ブラウザ
ACCESSPORT ユーザー参加型動画サイト 順次、検索機能拡張へ