いまさら聞けないキーワード
<いまさら聞けないキーワード>BYOD(ビーワイオーディー)
2012/03/08 15:26
週刊BCN 2012年03月05日vol.1422掲載
「BYOD」は、英語の「Bring Your Own Device」の頭文字をとった用語である。訳すと、「私物の端末を(会社に)持ち込む」という意味になる。つまり、社員がノートパソコンや携帯電話などの個人所有デバイスを企業に持ち込んで社内システムに接続し、それを業務に活用する行為を指す。
日本では、社員が個人所有の端末を仕事に使うことを許可する企業はまだ少ないが、米国などではBYOD制度を導入する企業が徐々に増えているようだ。
BYODはそもそも、企業経営者がコスト削減や業務の効率化を図って考えついたコンセプトだ。社員は使い慣れた自分の端末を会社で利用するので、別の業務用端末の操作を覚える必要がなく、よりスムーズに仕事を進めることができる。また、企業側は社員にデバイスを支給せずに済むので、経費削減につながる。
しかし、BYODの導入は、利点だけでなく、企業にリスクをもたらす面もある。個人所有デバイスの業務への活用は、会社が社員に端末を支給する場合と同様に、デバイスの紛失や盗難による機密情報が漏えいする危険性がある。さらに、BYOD独特の問題として、個人用利用と業務用利用が混在し、社内ネットワークを使ってプライベート用途でウェブにアクセスするといったポリシー違反が起こりやすくなる。こうしたネックを懸念する企業が多く、日本でのBYODの普及は米国ほどには活発でないとみられる。
ネットワーク機器メーカーは、BYOD制度を導入する際に避けて通れないセキュリティの確保を確実なものにするため、端末利用のポリシー管理ソリューションを開発・販売している。例えば、企業のポリシーに基づいて社内LANへのアクセスを制御するアプライアンスがすでに市場に投入されている。
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