いまさら聞けないキーワード

<いまさら聞けないキーワード>クライアントサーバーシステム

2012/02/09 15:26

週刊BCN 2012年02月06日vol.1418掲載

〈一般的な解釈は…〉IT資源を集中管理するサーバーと、ユーザー端末となるクライアントから構成される分散型コンピューターシステム。

 英語での表記は「client-server system」。ネットワークで接続する「クライアント(=個人用コンピュータ)」と「サーバー」から成る分散型のコンピュータシステムを指す用語である。頭文字をとって「CSS」あるいは「C/S」と表記することもある。

 クライアントサーバーシステムでは、プリンタなどのハードウェアの資源と、データベースやアプリケーションなどのソフトウェアの資源をサーバーが集中管理する。ユーザーは、クライアントを使い、サーバーにアクセスして資源を利用する。例えば、ユーザーは、クライアントを通じて「印刷」という要求をサーバーに送れば、サーバーはそれに応答し、プリンタに命じて印刷を行う。

 クライアントサーバーシステムが登場する以前は、汎用コンピュータのメインフレームと入力機能のみを備えたユーザー端末を中心とするシステム構築が一般的だった。一方、クライアントサーバーシステムは、クライアントに一部の処理機能をもたせることによって、サーバーとクライアント間の負荷分散を実現する。これによって、サーバーの増設など、容易にシステムの変更を行うことができる。

 クライアントサーバーシステムは、システムを三つの階層に分けて構築する設計が主流となっている。このシステムを、「3階層システム(3-tier system)」と呼ぶ。3階層は、ユーザーインターフェースの「プレゼンテーション層」、業務を処理する「アプリケーション層」、データベースの「データ層」である。

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