いまさら聞けないキーワード
<いまさら聞けないキーワード>メインフレーム
2012/02/02 15:26
週刊BCN 2012年01月30日vol.1417掲載
「メインフレーム」は、企業の基幹業務システムや金融機関のATMシステムなどに用いられる大型のコンピュータのことである。ソフトウェアに合わせて、1台のマシンで複数の業務処理を行うことができることから、「汎用コンピュータ」と呼ばれている。
メインフレームを中心に構築したコンピュータシステムでは、端末をネットワークでメインフレームに接続する。データ処理や記憶のすべてをメインフレームが行い、端末は入力以外の機能をもたない。メインフレームは、電源やCPU、記憶装置などを多重化しており、高機能と高信頼性をもっている。大規模なデータベースや膨大な計算量を処理するために利用されることが多い。
メインフレームが登場したのは1950年代。それ以前のコンピュータは、事務処理用や科学技術用などの用途別に構築されており、汎用性をもっていなかった。それだけに、1台で多数の処理ができるメインフレームは画期的なものだった。メインフレームの草分けは、IBMが1964年に発表した「System/360」といわれる。
メインフレームは、性能が高い反面、高価格であるなどのデメリットもある。1990年代から、サーバーと複数のパソコン(クライアント)を接続し、処理を分担して動作する「クライアントサーバーシステム」が普及し、メインフレームの需要が縮小してきた。クライアントサーバーシステムは、メインフレームと比べて安価に構築することができるだけでなく、拡張性にすぐれるなどの利点がある。しかし、メインフレームは需要は減っているものの、大企業や金融機関の基幹システムではいまだに主流となっている。メインフレームの製造・販売を手がけているのは、IBMをはじめ、富士通や日立製作所、NEC、ユニシスなどである。
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