いまさら聞けないキーワード

<いまさら聞けないキーワード>サーバーラック

2011/12/22 15:26

週刊BCN 2011年12月19日vol.1412掲載

〈一般的な解釈は…〉データセンターなどでサーバーを収納する専用の棚。

 英語の「rack(ラック)」は、日本語で「棚」を意味する。サーバーラックとは、データセンター(DC)や企業のサーバー室などに設置し、サーバーを積み重ねて収納する専用の棚をいう。

 サーバーラックは、本の収納に適した図書館の本棚のように、サーバーを効率よく収められる形状を採用している。効率的なサーバー運用を目指して、高い冷却性や耐震性を実現しており、電源供給やネットワーク接続といった機能を備えている。

 サーバーラックは、サーバーの種類に合わせて大きく二つのタイプがある。デスクトップ型サーバーやタワー型サーバーを収納する「テーブルタイプ」と、ラックマウント型サーバーやブレード型サーバーを収納する「キャビネットタイプ」の二つがそれだ。サーバーラックの主な利用環境となる大手企業やDCでは、後者の「キャビネットタイプ」のサーバーラックが利用されている。

 サーバーラックの一般的なサイズに用いられるのは、米国電子工業会(EIA)によって規格化されている「19インチラック」である。19インチラックは、1段あたりの幅が19インチ(約50cm)で、高さが1.75インチ(約5cm)。EIAの規格に合わせて、多くのサーバーラックベンダーは、19インチラックを主力製品として展開している。なお、奥行きにはサイズの縛りがない。サーバーラックの1段にあたるサイズを「1U」(U=ユニット)と呼び、1Uに適したサーバーを「1Uサーバー」と呼ぶ。

 ラックは、サーバーを収納する棚を指すだけでなく、近年、DCの規模を表す言葉としても使われている。これにより、例えば、「○○DCは500ラック」「△△DCは2000ラック」のように、DCの収納キャパシティをわかりやすく表すことができる。
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