旅の蜃気楼
持ち味それぞれ、アジアの国々
2011/12/15 19:47
週刊BCN 2011年12月12日vol.1411掲載
▼浦東空港に着いた。そこでスーツケースをピックアップすると、ファスナーに付けたはずの鍵がない。おっ!?大変だ。重要な資料が入っている。どきどきしながら、その場で開けた。中身に異常はなかった。よかった。ホッとするとともに、中国を疑った自分を恥ずかしく思った。
▼上海での用事を終えて、シンガポールに向かった。チャンギ空港は広々としていて気持ちがいい。時間をつぶすにも楽しい造りの空港だ。街も整備されているし、英語は通じるし、まるでアジアの西洋だ。イミグレーションのチェックを受けるカウンターで、キャンデーを入れた小さなバスケットが目にとまった。「プリーズ」と勧められた。だけど、街中で歩きながらキャンデーを食べてはいけないし、ガムを噛んでもいけない。シンガポールは規律が厳しい国なのだ。
▼次いでジャカルタに向かった。空港は民族的な雰囲気が濃く漂う。「荷物を持つよ」と、いろいろな人が寄ってくる。初めての国だし、言葉が通じないし、ここは少し緊張する。ホテルへの移動は空港施設内にある前払い料金制のタクシーを使った。ホテルに着いてチップを払うと、増額を要求された。街中の一人歩きはやめてタクシーで移動した。国によって街の雰囲気が異なる。安全な国には再度出かけてみたい。(BCN社長・奥田喜久男)
- 1