今日のひとことWeb版

コンシューマライゼーションに商機が潜む

2011/12/12 15:26

 10月14日にBCNが開催した「BCN Conference」の基調講演で、日本マイクロソフトの樋口泰行社長はこう述べていました。「コンシューマリゼーションが加速しています」。一般的なカタカナ表記は「コンシューマライゼーション」ですが、意味は一緒。個人市場の技術やサービスが法人市場に大きな影響を与える現象を表しています。

 過去をたどれば、パソコンがそうでした。まだ社内LANがない時代、ビジネスパーソンの多くが家電量販店でパソコンを買い、自宅で利用するだけでなく、よさに気づいて仕事で使い始めました。現在、iOSやAndroid OSのタブレット端末、Windows Phoneなどのスマートフォンが法人で使われ始めているのと同じ現象です。

 いま、ワークスタイルは大きく変化し、どこでも同じセキュアな環境で、同じ感覚で仕事をすることが求められています。基幹業務や情報共有の世界でも、TwitterやFacebookなど、SNSの機能を取り入れる動きが出ています。パソコンが法人に普及したときもそうでしたが、このとき、企業は情報漏えいや不正利用などを気にし始めます。冒頭の樋口社長の発言は、コンシューマで使う機器やソフト・サービスが普及したときには、仕事の仕方が変わるだけでなく、安心・安全で効率のよいソリューションが求められる――と言いたかったのです。そこに今、商機があります。(谷畑良胤)

【記事はこちら】
ERP業界にコンシューマライゼーションの波 市場浸透に向けて手探りが続く
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2011.12.12」より
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