今日のひとことWeb版

日系ユーザー企業の海外IT事情

2011/12/09 15:26

 内需に支えられ、国内市場だけで事業展開していた日本企業も、この国だけでは成長はないと、海外に挑むケースが増えてきました。企業が海外に出れば、そこにITは必要になるわけで、ITベンダーが活躍する場所があります。当然、日本のITベンダーも、海外にチャレンジするケースが増えてきました。まずは日本企業の海外現地法人を攻め、次には現地資本の企業に挑むのが、お決まりのパターンです。

 取材で得た個人的な感触では、成功しているケースはかなり少ないといえます。ですが、果敢に挑戦する姿をみると、応援したくなるのがメディアの性分。頑張ってほしい、と素直に思います。

 言葉も商習慣も文化も違う海外で成功するのは至難の業。市場調査は重要な意味をもちます。その一助になればと思い、海外のIT事情を知るための四つの定量情報をまとめました。

 一例をご紹介すると、日本の海外現地法人がIT機器・サービスを購入するとき、発注先として「日系以外の現地ITベンダー」を選んでいる比率が、54.7%にも及んでいます。日本企業だから日本のITベンダーに発注するとは限らないのです。

 成功までの道のりは険しいかもしれませんが、現実を知らなければ、勝ち目はありません。われわれは情報の提供というかたちで、日本のITベンダーが海外で存在感を示すことができるよう、お手伝いしていきます。(木村剛士)

【記事はこちら】
<Industry Chart 業界の今を俯瞰する>ユーザー企業の海外ITシステム編
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2011.12.9」より
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