北斗七星

北斗七星 2011年12月5日付 Vol.1410

2011/12/08 15:38

週刊BCN 2011年12月05日vol.1410掲載

▼大阪の知事・市長ダブル選挙で、大阪維新の会が圧勝した。どうにも動きの鈍い大阪経済圏のなかで、大阪の人の思いが票となって現れ、時代が動いたという感じがする。政治的には西高東低の勢いが出てきた。論点がどこにあるのかがはっきりしない選挙が続くなかで、民意がクッキリした結果に清涼感がある。

▼閉塞感の打破には、小手先の策では通用しない。都構想を入り口にした10年をかけて実現するほどの大きな政策を打ち出してほしい。中国の人に日本のどの街が好きか、と聞くと。まずは北海道に手が挙がり、上位のなかに大阪が入る。ごちゃごちゃした街並み、誰に対しても気軽に声をかける関西人と中国人は、共通性もある。

▼大阪都あるいは関西都と名称を変更するだけでは物足りない。経済の枠組みを大きくして、大阪府と大阪市がともに姉妹都市として長らく提携している上海市と、思い切って深い経済連携都市構想を練り上げてはどうか。大阪府は人口886万人、上海市は1400万人だ。蘇州、無錫、杭州などの周辺を加えると、3000万人を超える。この経済圏はまだまだ伸びる。楽しみな可能性を秘めている。(直)
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