BOOK REVIEW
<BOOK REVIEW>『準備する力~夢を実現する逆算のマネジメント』
2011/12/01 15:27
週刊BCN 2011年11月28日vol.1409掲載
逆算のマネジメントの基本について、「まず、将来像のイメージ化である。目標を達成するために、今何をしなければならないかを逆算して考え、実行する」ことだと定義する。だからビジョンは、ゴールであり出発点であると説く。事を成し遂げていくには、「地道で泥臭い日々をいかに充実させながら積み上げるかである」。
彼は30年先のビジョンもイメージ化しているという。当然、10年先も20年先も明確にみえている。そこに到達するために重要なことは、毎日を100%出し切ってブレないこと。その100%が本物か、自分だけの満足ではないかの検証も非常に重要だという。客観的に自分を見つめろということだ。「鋼のハートなど持っていない。弱い人間である。だが、そういう自分の弱さを認めたところからすべてが始まるのだ」。うまくいかないとき、つらいことがあったときに、川島はあきらめずに耐える。「火は小さくなってもいいから消してはならない」これが前へ進むための彼の信念だ。「準備する力」はすべてのマネジメントに通じる啓発の書だ。もちろんサッカー好きにもたまらない一冊である。(蓼)
『準備する力~夢を実現する逆算のマネジメント』
川島永嗣 著 角川書店 刊(1300円+税)
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