いまさら聞けないキーワード
<いまさら聞けないキーワード>PBX(ピービーエックス)
2011/12/01 15:26
週刊BCN 2011年11月28日vol.1409掲載
PBXは、英語の「Private Branch eXchange」を略したものである。日本語では、「構内交換機」や「回線切替機」と呼ばれている。企業など、組織内の電話機を公衆電話回線網に接続して使用する際に使われる中継機器である。
PBXは、建物の構内に設置されて、外線からの発着信を制御することと、内線電話を接続し合うことの二つを主な機能としている。内線電話接続機能は、企業の一つの拠点内における相互接続にとどまらず、専用線を使って、複数の拠点の内線電話を接続することができる。
PBXの中継方式としては、音声データをデジタル化して中継する「デジタルPBX」が主流になっている。デジタルPBXは、従来型のアナログ方式のPBXと比べて機能性にすぐれており、ダイヤルインや保留、転送、短縮ダイヤル、コールバックなど、さまざまな機能を装備している。
PBXは、複数の拠点をつないで使用する場合、拠点ごとに内線電話システムの設置が必要になるなど、導入コストが高い。導入コストの削減を図ったソリューションとして、PBXの機能をIP(インターネットプロトコル)ネットワーク上で提供・管理する「IP-PBX」が開発され、近年、導入が進んでいる。
PBXの主なメーカーは、NECのほか、日立製作所や富士通、OKIネットワークスなど。各社はすべて、IP-PBXを提供している。PBXのIP化によって、UC(ユニファイドコミュニケーション)など活用シーンが拡大し、ビジネスの幅が広がってきている。
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