旅の蜃気楼

ゴルフが縁を結んだ中国の“仲間”

2011/11/10 19:47

週刊BCN 2011年11月07日vol.1406掲載

【内神田発】継続は力なり。ゴルフコンペの『BCN杯』(旧BCN中島杯)を主催して15年になる。冠名の中島敏さんは日本IBMの常務からJBCCの社長に就任して、店頭公開を実現。退任後、BCNの最高顧問として経営の指南役として厳しくムチを打っていただいた。中島さんの遺産であるゴルフコンペ主催のお鉢が私に回ってきた。そんなわけで、62歳にしてゴルフに挑戦することとなったが、地面を叩き過ぎて“ゴルフ肘”に。痛くて痛くて左腕が動かない。

▼ところが、宣言したものだから、ゴルフのお誘いが増えてきた。中国の方々にも宣言したので、お誘いが増え続けている。ひじが痛くてできないからと、「第10回キング・テック ゴルフコンペ」ではお詫びに主催者の王遠耀さんにインタビューを申し出て、彼が福建省に生まれて以来の半生をコンペ参加の皆さんに披露していただいた。めったに聞くことのない話だったのでお役に立てたと思っていたら、突然、10月25日の朝に王さんから電話が入った。

▼「デジタルチャイナの郭さんが、昨晩、来たんだけど会う?」。夜、待ち合わせのホテルのロビーに向かった。デジタルチャイナには7月8日に北京の本社を訪問して、基礎情報は得ている。聯想(レノボ)グループの中核企業だ。キング・テックの株主でもある。いただいた郭為さんの名刺には三行の肩書きがある。董事局主席、第十一届全国政協委員、国家信息化専家諮詢委員会委員。

▼王さんは10年前に郭さんを富士山に案内したのがつき合いの最初という。「以来、彼は約束を絶対に守る。それは凄いよ」と王さん独特の感心の仕方をする。郭さんに好きな言葉を聞いた。「窮則独善其身、達則兼善天下」(苦しいときに独りその身をよくする。出世して天下をよく治める)」。出典は「孟子・尽心上」とか。(BCN社長・奥田喜久男)

デジタル・チャイナの郭為さん(中央)、キング・テックの王遠耀さん(右)とともに
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