いまさら聞けないキーワード

<いまさら聞けないキーワード>エージェント(ソフト)

2011/11/10 15:26

週刊BCN 2011年11月07日vol.1406掲載

〈一般的な解釈は…〉ソフトウェアが、ユーザーの代理としてコンピュータ処理を行う機能。

 英語の「エージェント(agent)」とは、一般的に「代理人」や「代理業者」「仲介人」という意味をもっている。要するに、「ある人が他の人の代わりに動作を行う」ことを表す言葉だ。例えば、旅行代理店を英語で「travel agency」という。IT用語としてのエージェントとは、ソフトウェアがユーザーの代理としてコンピュータの処理を実行する機能を指している。一般のエージェントと判別するために、「ソフトウェアエージェント」とも呼ぶ。

 エージェント機能を備えたソフトウェアは、ある程度の自律的な判断力をもっている。それを踏まえて、「ユーザーがどのような処理を行いたいか」ということを読み取り、ユーザーが目的を達することができるよう、自律的に振る舞っている。ユーザーが、コンピュータ処理の一部をエージェントに任せることによって、作業の負担を減らしたり、パソコンから離れても処理を続けることができる。

 日常生活でエージェント機能が有効となるシーンは、例えばインターネットオークションだ。ソフトウェアに、どのくらいまでお金を出すかなどの条件を入力しておけば、エージェントがそれに基づいて自律的にオークションに参加する。それによって、ユーザー自らが持続的にオークションに参加する必要がなくなるわけだ。

 エージェントは基本、四つの機能をもっている。(1)永続的に起動して、処理を行う時期を判断すること。(2)人間が介さずに、目的に向けた行動を自律的に実行すること。(3)他のソフトウェアなどとの共同処理ができる通信に対応すること。(4)環境の変化に対応すること。この四つを揃えることによって、エージェントを実現する。
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