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津波被害も何のその、シンクライアントを導入

2011/10/17 15:26

 東日本大震災で、東北の沿岸部は大きな被害を受けました。「津波被害が最小限にとどまっていれば……」。実際に宮城県の南三陸町などに行くと、被災者の皆さんは、そう言って嘆息します。沿岸部では、家屋だけでなく自治体庁舎や病院、企業の社屋の多くが流されました。そこにあったパソコンにデータを蓄積していたために、事業継続が危うくなったり、廃業に追い込まれたりする例は少なくありませんでした。

 岩手県大船渡市に本部を置く大船渡農業協同組合(JAおおふなと)も、津波被害を受けました。本店の1階は完全浸水。職員は高台に逃げて無事でしたが、自宅が流失し仮設住宅での生活を余儀なくされた方が多かったそうです。JAおおふなとは、「AS/400」の時代から日本IBMのマシンを愛用してきました。たまたま2階に基幹システムを置いていたため、津波の被害は免れましたが、ライフラインがストップし、業務の再開が難しくなったそうです。

 日本IBMの販社は、JAおおふなとにシンクライアントの導入を勧め、基幹システムをデータセンターで一元管理する体制を敷きました。連載第2回では、その苦闘の道程を記事にします。(谷畑良胤)

【記事はこちら】
<連載・日本IBMの中堅市場戦略>第10回 ユーザー事例 大船渡市農業協同組合(上)
メールマガジン「Daily BCN Bizline 2011.10.17」より
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